中郷安久の正月行事である「お神楽」は、昔から村の若い衆によって行われてきましたが、戦後一時中止され、伝統行事の存続が危機のときがありました。これを復活して、昔のようなにぎやかな正月を取り戻そうと立ち上がったのが、有志による「保存会」の人たちでした。
正月2日、「お神楽」の保存会は王子神社境内に集合して、出発式を行ない、まず拝殿で舞初(まいぞ)めを奉納します。2頭の獅子頭(ししがしら)は保存会の会員が交替でかぶります。1頭は昔から伝えられてきたものを修理したもの、もう1頭は祝儀を貯めて作ったものだそうです。拝殿での奉納が終わるとお神楽は村に出かけて行き、家々に新年のお祝いを届け続けています。お神楽が村を回って頂いた祝儀は、昔の地名を残すための「道標」造りにも当てられています。
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