※ 沼津市は、これまで想定される津波の高さを安政東海地震による推定津波浸水域
を基に4.3m暫定値として来ました。現在においても狩野川河口以南の堤防あるいは湾
岸の高さは4.3m以下の海抜を下回る堤防高3.2mの所もあり、津波対策は喫緊の課題
であるとして沼津市の抱える大きな悩みの一つとなっておりました。
これに加えて東日本大震災で引き起こされた想定外の大津波に危機感を抱いた防災
関係当局が地震で引き起こされる津波の高さの再検討を行った結果、浜岡原発の津波
防御壁の高さが工事着工されていた18m高とする津波対策費が1000億から1400億円
に増額されたが、東海・東南海・南海3連動同時大地震の際、御前崎市に押し寄せる津
波高が21mに達する-とした内閣府有識者検討会の推計を受けて、さらなる対策を
迫られる可能性もある。日本都道府県においても「今後において想定外は許されない」
今後想定される厳しい津波高が推計公表されつつあります。
→→東海・東南海・南海3連動同時地震の想定被害
浜岡原発が想定津波高21mで、沼津市の想定津波高4.3mとは大きな開きがあり、その
違いの原因を知りたいところであるが、現在津波浸水地域として公表されているのは、
沼津西高校辺りから第二小学校や第三小学校や御用邸記念公園以南の湾岸部の津
波被災を想定しているにとどまっているが千本松原の堤防高17mを超える大津波が押
し寄せれば、大惨事は免れないものとして憂慮される。
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東日本大震災で学んだことは、仮に高い堤防が在って、一時的に堤防で津波を防ぎ止めたとしても、低い所や脆弱な堤防を破壊して多方面から津波が迂回侵入し、陸地にあるものを壊滅的に呑み込んでしまうことを我々は学んでいる。
つまり、堤防と同じ高さで来た津波は、例え堤防を越えなくとも、どこか低い位置から津波が侵入してくる可能性は高い。特に昔海であった浮島の低湿地地帯には東からは狩野川河口南部の低い堤防から津波が浸入、西側からは堤防の途切れる田子の浦港からの津波の侵入も憂慮される。
沼津市は県内で最長の海岸線を保有する。それだけに長い湾岸を整備して行くのに莫大な資金を要し施工期間もかかるに違いない。しかしながら、防災は最悪事態を常に想定して講じなければならず、東海・東南海・南海3連動同時大地震の想定被害を踏まえて沼津市は建設的な防災対策を緊急に進めなければならない。
高台への非難訓練、避難ビル・避難タワー等の増加努力、標高の低い広域避難地の再検討見直しなど短期防災計画に相俟って中長期の防災計画が焦眉の的となっている。まずもって広域避難場所の標高を調べ地元住民の周知徹底を図るべきと思う。
→→静岡県中・東部海面上昇13m予測図
→→三島ハザードマップ
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