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信じる信じないは抜きにして、とにかく高源寺は著名人・源頼朝の伝承が多い寺である。
私は多弁な寺は苦手の方で、著名人の伝説は基本的に信じない。
ただし、喧伝される伝承は信じないものの自分の見た景観は素直に信じる性質である。この寺の景観は確かに鎌倉時代の風情を保持しており、特に山門までの山道は苔むして情緒はこの上も無い。
山門以上に時を刻むと思われる鐘楼に至っては古式蒼然、鎌倉時代を彷彿と感じられ、境内のナギノキに至っては至福の空間が実感される。
高源寺は耳にして聞く寺では無く、肌にして実に観音すべき空間だと思われた。 |
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