肥田の賽の神は、肥田神社の南側道路沿い西側直近のT字路北側に南向きに鎮座する。誰が編んでいるのだろうか、赤色の毛糸の帽子とエプロンをつけて南から入り込もうとする邪気や病気を遮らんとがんばって来た。目が帽子により隠れているがへの字に結んだ口が実に可愛い。
賽の神は村の出入口に祀られることが一般的であるので、きっと昔の古道は賽の神の向き合う狭い南北道だったと推察される。狩野川に架かる木橋ないしは渡河が比較的楽なところに道が形成されたと思われる。
肥田村の東西南北にも賽の神ないしは道祖神が祀られていた筈だが、今は南(下の)賽の神しか残されていない。他の石仏は道路拡幅工事に除去され、神社や寺など移設された可能性は否めない。
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