函南駅には北上する道路の東西のガードがある。
その西側の線路下ガードを抜けると左手に春日神社の大クスがある。少し進んだ左手のガソリンスタンドを通過し200m先のT字路を右折し来光川を渡す橋が八巻橋である。
その橋のたもとに鎮座するのが八巻橋の双体道祖神である。
双体・立像・丸彫の石仏、お顔は永年の風雪により彫りが剥げ落ちて鮮明に見て取れないが、歴史が読み取れて石仏好きにはたまらない。
男女の道祖神が村の出入口で仲良く立ち並び、村への疫病を阻み、村の恵みと子孫繁栄を村人が祈願して祀られて来たものである。
静岡県田方郡函南町には計5躰の双体道祖神が確認されているが、その一躰が八巻橋の双体道祖神。桑原としては唯一の存在として希少価値がある。
おそらく来光川左岸の小さな部落の人々により祀られた双体道祖神であろうが、三島宿には双体道祖神が一躰も確認されていないことから箱根方面からの影響を受けていたのではないかと思われる。
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